OPPO Find X6 Proカメラ性能レビュー

oppo find x6 pro レビュー
    目次

    Find X6 Proのカメラスペック

    oppo find x6 pro レビュー

    Find X6 ProはIMX989+IMX890+IMX890のトリプル構成で、メインカメラはF1.8・超広角F2.2・ペリスコープF2.6です。

    IMX989はセンサーサイズ1/0.98インチ・ピクセルサイズ1.6μm(4in1→3.2μm)・FWC12,000e- (4in1→48,000e-)・OctaPD 全画素PDAF・QDOL-HDR4 / Clear HDRなどが基本スペック。

    スマホ向けとしては現状トップレベルのスペックを誇り、AF性能・感光性能・デジタルズーム性能などに秀でています。

    また、メインカメラには高透過率ガラスレンズやALCコーティングも搭載しました。


    超広角カメラのIMX890はセンサーサイズ1/1.56インチでピクセルサイズ1.0μm。

    2×2 OCLによる全画素PDAFや、歪みの少ないフリーフォームレンズが特徴です。

    他社のフラッグシップよりもセンサーサイズが圧倒的に大きく、夜景・低照度性能に期待できます。


    ペリスコープにもIMX890を搭載しており、F2.6の明るいレンズを採用。

    センサーサイズはペリスコープ史上最大で、F値は2番目に低いです。感光性能は惜しくもHUAWEI P60 Proに敗れますが、それでも最強格であることには間違いありません。

    vivo X90 Pro+と比較

    oppo find x6 pro レビュー

    この記事ではただ単にFind X6 Proの作例をお見せするのではなく、ライバルのvivo X90 Pro+と比較していきます。

    X90 Pro+は以前にレビュー記事を投稿しているので、そちらもあわせて読んでいただければ幸いです。

    念のため、X90 Pro+の基本スペックについても軽く書いておきます。

    メインカメラ : IMX989・1/0.98インチ・F1.75・高透過率ガラスレンズ・ZEISS T*
    超広角カメラ : IMX598・1/2インチ・F2.2
    中間望遠カメラ : IMX758・1/2.4インチ・F1.6
    ペリスコープ : OV64B・1/2インチ・F3.5

    ディティール

    メインカメラ

    ※写真をクリックすると撮ったまんまの高解像度な写真を見ることができます

    【Find X6 Pro】


    【vivo X90 Pro+】


    【Find X6 Pro】


    【vivo X90 Pro+】


    【Find X6 Pro】


    【vivo X90 Pro+】


    【Find X6 Pro】


    【vivo X90 Pro+】


    メインカメラのディティールレベルはどちらも大差ありませんが、コントラストの高いシーンにおけるシャドウのディティールや薄暗い環境ではX90 Pro+が優れています。

    また、Find X6 Proは写真全体にシャープネスが強めにかかるため、拡大すると全体的なテクスチャがガビガビです。

    X90 Pro+はFind X6 Proよりもシャープネスが弱くてソフトな仕上がり。拡大してみても自然なディティール処理で精細感がありますね。

    超広角カメラ

    ※写真をクリックすると撮ったまんまの高解像度な写真を見ることができます

    【Find X6 Pro】


    【vivo X90 Pro+】


    【Find X6 Pro】


    【vivo X90 Pro+】


    【Find X6 Pro】


    【vivo X90 Pro+】


    Find X6 ProとX90 Pro+の超広角カメラには、ハードウェアスペックに大きなギャップがあります。

    Find X6 Proが1/1.56インチのIMX890を搭載しているのに対し、X90 Pro+は1/2インチのIMX598。

    焦点距離にも違いがあり、Find X6 Proは15mmでX90 Pro+は14mmです。

    さらに、フリーフォームレンズを採用したことでFind X6 Proは超広角特有の歪みを抑制。通常の超広角よりも歪みの補正処理が少なくて済むため、ディティールを保ちやすいのでしょう。

    これらの差によって、超広角カメラのディティールはFind X6 Proが圧倒的に優れています。

    ペリスコープ

    ※写真をクリックすると撮ったまんまの高解像度な写真を見ることができます

    【Find X6 Pro】


    【vivo X90 Pro+】


    【Find X6 Pro】


    【vivo X90 Pro+】


    【Find X6 Pro】


    【vivo X90 Pro+】


    【Find X6 Pro】


    【vivo X90 Pro+】


    デフォルトのズーム倍率(Find=3X / vivo=3.5X)で比較したとき、Find X6 ProとX90 Pro+のペリスコープはどちらも大差なし。

    被写体によってはX90 Pro+のほうが優れており、これはFind X6 Proよりも画素数が高いためだと思われます。

    また、悪い意味でFind X6 Proはシャープネスが強すぎます。

    拡大するとガビガビになっていますし、写真全体の主張が激しくなってしまっていて、まるでミドルレンジのカメラで撮った写真みたいになります。


    もちろん、Find X6 Proのペリスコープにもいくつか良いところがあります。

    ひとつは最短撮影距離です。だいたい23cm前後まで寄ることができますし、他のスマホと違って接写時にメインカメラのデジタルズームに切り替わることは無く、ほぼ確実にペリスコープを使ってくれます。

    このおかげでX90 Pro+よりも接写に強く、10Xズームでも実用的なレベルの画質で接写撮影が可能。(接写については別の章で作例を載せます)

    もうひとつはAF性能です。Find X6 Proのペリスコープに搭載されているIMX890は、2×2 OCLで全画素PDAFに対応しています。

    これに対し、X90 Pro+のOV64Bはイメージセンサー上の一部の画素しかAF画素がありません。

    この差が非常に大きく、Find X6 ProはどのシーンにおいてもX90 Pro+より速くて正確なAF性能を発揮します。


    ついでにX90 Pro+で気になっている問題を少しお話しします。

    最後の楽譜の作例を見てください。これの文字を拡大してみると、X90 Pro+は文字の形がぐちゃぐちゃになっていることがわかります。

    X90 Pro+と比べて、Find X6 Proの文字は綺麗な形を維持していますね。

    これがX90 Pro+を使っていて気になったポイント。vivoは文字の描写が苦手なようで、ズーム倍率が上がれば上がるほど、文字がどんどんグチャグチャになっていきます。

    ズーム性能

    メインカメラ

    ※写真をクリックすると撮ったまんまの高解像度な写真を見ることができます

    1.5X

    【Find X6 Pro】


    【vivo X90 Pro+】


    2X

    【Find X6 Pro】


    【vivo X90 Pro+】


    2X

    【Find X6 Pro】


    【vivo X90 Pro+】


    1.5X

    【Find X6 Pro】


    【vivo X90 Pro+】


    2X

    【Find X6 Pro】


    【vivo X90 Pro+】


    1.5X

    【Find X6 Pro】


    【vivo X90 Pro+】


    2X

    【Find X6 Pro】


    【vivo X90 Pro+】


    1.5X

    【Find X6 Pro】


    【vivo X90 Pro+】


    2X

    【Find X6 Pro】


    【vivo X90 Pro+】


    X90 Pro+は1.5Xでリモザイクを行うため、1.5X~1.9XのデジタルズームでFind X6 Proよりも有利になります。

    Find X6 Proは2Xでリモザイクしていると思われますが、画質はX90 Pro+に大敗。

    全体的なテクスチャがのっぺりしており、解像感が悪いです。

    メインカメラのデジタルズームはX90 Pro+の圧勝で、Find X6 Proは完全にソフトウェアで負けていますね。

    ペリスコープ

    ※写真をクリックすると撮ったまんまの高解像度な写真を見ることができます

    3X (vivoは3.5X)

    【Find X6 Pro】


    【vivo X90 Pro+】


    6X (vivoは7X)

    【Find X6 Pro】


    【vivo X90 Pro+】


    10X

    【Find X6 Pro】


    【vivo X90 Pro+】


    10X

    【Find X6 Pro】


    【vivo X90 Pro+】


    20X

    【Find X6 Pro】


    【vivo X90 Pro+】


    3X(vivoは3.5X)

    【Find X6 Pro】


    【vivo X90 Pro+】


    5X

    【Find X6 Pro】


    【vivo X90 Pro+】


    6X(vivoは7X)

    【Find X6 Pro】


    【vivo X90 Pro+】


    10X

    【Find X6 Pro】


    【vivo X90 Pro+】


    20X

    【Find X6 Pro】


    【vivo X90 Pro+】


    ズーム性能の話をする前に、まずはそれぞれの機種の高解像度処理が入るズーム倍率について説明します。

    Find X6 Proは6Xと10Xで高解像度処理。(おそらく6Xでリモザイク)
    X90 Pro+では5.3Xと7Xで高解像度処理。(おそらく5.3Xでリモザイク)

    それぞれ高解像度処理が行われる倍率が違うため、平等にするためにFind X6 Proが6XのときはX90 Pro+の7Xと比較しました。


    ズーム性能の優劣はズーム倍率によって変化します。

    標準のズーム倍率(Find=3X / X90 Pro+=3.5X)~5Xズームのときはどっちも同等レベルのディティール。

    ぱっと見はFindのほうが解像感が高いですが、それはシャープネスを効かせてディティールを強調しているだけに過ぎません。

    これはもう好みの問題だと思いますが、私としてはX90 Pro+のようにシャープネスが強すぎない処理が好きです。

    また、色味はFind X6 Proが正確です。X90 Pro+のペリスコープは黄色すぎるのが不満です。


    6X/7Xの比較は照度条件によって結果が変わる印象で、暗い環境ならFind X6 Pro、明るい場所ならX90 Pro+が勝ちます。

    Find X6 ProはセンサーサイズがデカくてF値が低いため、低照度環境ならX90 Pro+よりも一歩先を行きます。


    10Xになると状況が変わり、明るい場所でも暗い場所でもX90 Pro+の勝利。

    Find X6 Proは10Xズーム時にディティールが塗り絵みたいに潰れてしまっている部分が多く見られ、風景撮影において実用的な画質とは言い難いです。

    X90 Pro+はそもそもの画素数が高いことや回折復元処理をしていることなどが相まって、Find X6 Proを大きく上回る画質を実現しています。


    10X以上の高倍率ズームはX90 Pro+が圧勝します。

    ビルの作例を見てみると、Find X6 Proはベランダのフェンス部分が完全に塗りつぶされているのに対し、X90 Pro+はフェンスの1本1本が視認できるのが印象的ですね。

    ナイトモード

    メインカメラ

    ※写真をクリックすると撮ったまんまの高解像度な写真を見ることができます

    【Find X6 Pro】


    【vivo X90 Pro+】


    【Find X6 Pro】


    【vivo X90 Pro+】


    【Find X6 Pro】


    【vivo X90 Pro+】


    【Find X6 Pro】


    【vivo X90 Pro+】


    メインカメラのナイトモードはどちらも大差ない画質ですが、X90 Pro+のほうがわずかにディティールに優れ、ノイズが少ないです。(シャドウ部分は特に)

    しかし、X90 Pro+のナイトモードはノーマルモードよりもシャープネスがだいぶ強めに処理されることがイマイチなポイント。
    ノーマルモードと同じくらいのシャープネスか、若干強い程度に留めてほしいものです。

    HDR性能はX90 Pro+のほうが良く、Find X6 Proは白飛びしかけている部分がありますね。

    超広角カメラ

    ※写真をクリックすると撮ったまんまの高解像度な写真を見ることができます

    【Find X6 Pro】


    【vivo X90 Pro+】


    【Find X6 Pro】


    【vivo X90 Pro+】


    【Find X6 Pro】


    【vivo X90 Pro+】


    【Find X6 Pro】


    【vivo X90 Pro+】


    Find X6 Proは超広角カメラにIMX890を搭載しているだけあって、IMX598のX90 Pro+よりも優れた低照度性能を誇ります。

    全体的にノイズが少なくディティールも優れ、超広角低照度性能はX90 Pro+を大きく上回ります。

    ペリスコープ

    ※写真をクリックすると撮ったまんまの高解像度な写真を見ることができます

    【Find X6 Pro】


    【vivo X90 Pro+】(ペリスコープ)


    【Find X6 Pro】


    【vivo X90 Pro+】(中間望遠3.5X)


    【Find X6 Pro】


    【vivo X90 Pro+】(ペリスコープ)


    【Find X6 Pro】


    【vivo X90 Pro+】(中間望遠3.5X)


    望遠カメラの低照度について話す前に、まずvivoの夜景モードの挙動について解説します。

    vivoは低照度撮影時には中間望遠カメラのデジタルズームを使うことが多く、3.5Xまでズームしてもペリスコープに移行しません。

    明るめの環境(夜景とか)だとちゃんとペリスコープを使ってくれます。

    撮影機種の隣に「(ペリスコープ)」「(中間望遠3.5X)」など、どのレンズを使ったのか記載しているので、比較の際はそこを参考にしてください。


    Find X6 ProはペリスコープにもIMX890を搭載し、F2.6という異次元の低F値を実現しています。

    OPPOは低照度ペリスコープ撮影を強くプッシュしていますが、実際に使ってみると、、う~んって感じです。

    まず、低照度撮影時は信じられないくらいシャープネスが強いです。iPhoneより強いんじゃないかってくらいシャープネスがバッキバキで、ぱっと見の解像感は良いですが拡大するとキモイことになってます。

    ちょっと明るめの夜景ではシャープネスはだいぶマシになりました。vivoよりは強めですが特に気にならない範囲です。


    X90 Pro+の中間望遠カメラのデジタルズーム3.5Xとの比較について。夜景・野外などにおいてはFind X6 Proに分がありますが、室内はX90 Pro+が強いです。

    Find X6 Proは室内におけるノイズリダクションがヘタクソで、ノイズと一緒にディティールが吹き飛ばされます。

    X90 Pro+は処理が上手で、Find X6 Proよりもノイジーではありますが、全体のディティールが保たれていますね。(室内低照度は最後の作例参照)

    また、野外ではFind X6 Proのほうが良いとは言ってもわずかに優れている程度です。

    Find X6 Proのハードウェアは確かに強いです。しかし、未熟なソフトウェアが足を引っ張りまくっています。


    ペリスコープ同士の比較はどうでしょうか?

    Find X6 Proは一見するとX90 Pro+より良いように思えます。

    しかし、拡大して比較するとディティールレベルはどちらも同じ程度であり、Findはシャープネスによって全体のディティールが浮き出るように強調されているだけに過ぎません。

    明るめの夜景についても同様で、どっちも大差なし。

    とはいえ、X90 Pro+のペリスコープは低照度撮影時に全体がモヤッとしてしまうのがイマイチ。

    Find X6 Proの方ならモヤは無く、クリアな写真が撮れるのが良いですね。

    物撮り


    Find X6 Proの物撮り性能はトップレベルです。

    ペリスコープの最短撮影距離が23cm前後と短く、10X程度のデジタルズームなら実用的なレベルの画質で物撮りが可能。

    一方、X90 Pro+はメインカメラのデジタルズームによる物撮りが基本で、実用的な画質は最大8Xほど。

    X90 Pro+は撮影距離によってメインカメラのズームになったりペリスコープになったり、各レンズを行ったり来たりでフォーカスが不安定なことがちょいちょい起こります。

    Find X6 Proはこういうことが起きません。2.7X以上ならほぼ確実にペリスコープを使ってくれるので、最高に物撮りがやりやすいです。

    まとめ

    【Find X6 Proの良いところ】
    ・2.7X~3Xペリスコープのディティール
    ・全てのカメラで一貫したAF性能。昼間~夜間のほぼ全てのシーンにおいてX90 Pro+を打ち負かす
    ・昼間~夜間で一貫した超広角カメラのディティールと低ノイズ
    ・超広角カメラ/メインカメラ/ペリスコープで統一された色味
    ・メインカメラ夜景モードのディティールと低ノイズ
    ・最短撮影距離が短く、物撮り等の接写に優れたペリスコープ
    ・他社と違って、接写/低照度時にもペリスコープを使ってくれる
    ・ポートレートモードの優れた深度マッピングと自然なボケレンダリング

    【Find X6 Proの悪いところ】
    ・過剰なシャープネス。精細感が全くなく、クロップ耐性もない
    ・明暗差の激しいシーンではシャドウのディティールが欠落することがある
    ・デジタルズームに弱く、実用的な画質で撮れる幅が狭い
    ・ペリスコープの玉ボケは形が歪
    ・HDRがうまく動く時とそうでない時があり、所々白飛びが見られる
    ・室内撮影時のノイズリダクションが下手。全体がグチャグチャになり、ディティールが悪い
    ・レンズフレアゴーストが多い
    ・ソフトウェアが未熟であり、アピールポイントであるペリスコープ低照度は思っていたより微妙
    ・室内低照度の色味は青寄りになることが多い
    ・三脚モードがあるが、シャッタースピードが9秒までしか伸びない
    ・なぜか他社よりもRAWが暗い。明るくするにはシャッタースピードかISOを上げるか、編集するしかない
    ・全体的にカメラ機能が非常に少なく、面白味がない

    私の結論としては、Find X6 Proは「物撮り/接写をよくする人」向けです。

    あなたが接写をよくする人であり、接写性能に優れたスマホが欲しいのであればFind X6 Proを買う理由になるかもしれません。

    しかし、接写だけ見ればXiaomi 13 ProやMate 50 Proなどの機種も視野に入ってくるため、この面についてもわざわざFind X6 Proを選ぶ必要性があるのかどうか微妙なところです。

    私はXiaomi 13 ProやMate 50 Proを持っていないので実際の使用感が分かりませんし、とりあえず「接写性能重視派はFind X6 Proがおすすめ」という結論にしておきます。

    Xiaomi 13 Pro / Mate 50 Pro / Mate 50 RSなどなど、Find X6 Proより優れた接写性能を持っている可能性のある機種はいくつも存在するため、これについては各々よく調べてから検討してください。


    参考 : www.oppo.com

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