vivo X100 Ultra発表
中国のスマートフォンメーカーvivoは、2024年5月13日に最新のフラッグシップモデル「vivo X100 Ultra」を中国国内で発表しました。
vivo X100 Ultraは、カメラ性能において特に注目される一台で、背面にはトリプルレンズ構成が採用されています。
具体的には、50MPの1インチメインカメラ、50MPの1/1.95インチ超広角カメラ、さらに200MPの1/1.4インチペリスコープカメラが搭載されています。
特に、この200MPカメラにはSamsungと共同開発した1/1.4インチISOCELL HP9センサーが使用されており、vivoはこれを「20Xズームの王者」と謳い、長距離撮影でも高精細な画像が得られることを強調しています。
これにより、ユーザーは遠くの被写体を驚くほどクリアに撮影することが可能です。
さらに、vivo X100 UltraはSnapdragon 8 Gen 3 SoCを搭載しており、最新のプロセッサによって優れたパフォーマンスが実現されています。
バッテリー容量は5500mAhと大容量で、長時間の使用にも耐えられる設計です。
このように、vivo X100 Ultraは最新の技術とハードウェアを惜しみなく採用し、カメラ性能と処理速度、バッテリー持続時間において高いバランスを誇るスマートフォンとなっています。
X100 Ultraのカメラ性能詳細
vivoのX100 Ultraは、そのカメラ性能が圧倒的な魅力を誇るスマートフォンです。
特に、カメラに関する情報が公式サイトの大部分を占めており、vivoの本気が感じられます。
X100 Ultraは、スマートフォンにおけるカメラの最前線を代表するモデルであり、その性能は他のスマートフォンと一線を画しています。
まず、メインカメラに関しては、50MPのSONY LYT-900 1/0.98インチセンサーが搭載されており、これにより非常に高い解像度と優れた光感度が実現されています。
CIPA4.5レベルの手振れ補正を誇り、この性能は1インチファミリーの中でもトップクラスです。
vivoによれば、この手振れ補正性能は、暗所や動きのあるシーンでも安定した撮影を可能にし、他のスマートフォンではなかなか実現できないレベルの安定感を提供します。
ピクセルサイズは1.6μmで、4in1ピクセルビニング時には3.2μmとなり、より多くの光を取り込むことで、暗所での撮影性能も強化されています。
この大きなピクセルサイズは、細部まで鮮明に捉える能力を持ち、色の再現性やノイズの少なさにおいても優れています。
ちなみに、LYTというシリーズは全て二層トランジスタだと勘違いされがちですが、LYT-900は二層トランジスタではありません。
次に、超広角カメラですが、こちらも50MPのLYT-600センサーが搭載されており、センサーサイズは1/1.95インチ、ピクセルサイズは0.8μmです。
LYT-600は最近のハイエンドスマートフォンに多く採用されつつあり、特に超広角カメラにおいては今後主流となるセンサーと予想されます。
この超広角カメラは、広範囲な風景やグループショットに最適であり、優れた描写力を発揮します。
そして、X100 Ultraの最大の魅力ともいえるのが、200MPのペリスコープ望遠カメラです。
これは、センサーサイズが1/1.4インチのISOCELL HP9を搭載し、現在のスマートフォンにおける望遠カメラの中では最も高画素かつ大きなセンサーを誇ります。
この望遠カメラは、最大20Xのズーム性能を持ち、vivoはその画質の高さを自信を持ってアピールしています。
CIPA 4.5の光学式手振れ補正に対応しており、長距離でのズーム撮影でもブレを抑えた安定した画像を提供します。
このペリスコープカメラは、望遠撮影における限界を超える画質を実現しており、ズーム性能だけでなく、細部の解像度や色の再現性にも優れています。
これにより、遠くの被写体を撮影する際にも、まるで近くにあるかのような高精細な画像を得ることができます。
vivo X100 Ultraは、カメラ機能にさらに磨きをかけ、特にコンサートやライブイベントなどの撮影シーンに特化した「Telephoto Stage」機能を搭載しています。
この機能は、10倍から30倍のズーム時における画質の向上を図り、V3+イメージングチップによる高度な画像処理を行うことで、動画のクオリティを改善し、音声もクリアに録音できるようになっています。
コンサートやライブイベントでは、遠くのステージをズームで撮影することが多く、その際の画質や音質の向上が求められますが、この「Telephoto Stage」機能はそのニーズに応えるもので、観客席からでも臨場感あふれる撮影が可能です。
また、X100 Ultraは「フローティングレンズ」を搭載したペリスコープテレマクロ機能も備えています。
これにより、最大20倍のズームでも高画質なテレマクロ撮影が実現し、3.4:1相当のマクロ撮影が可能です。このテレマクロ機能は、細かいディテールを鮮明に捉え、花や小さな物体などを撮影する際にも非常に有用です。
単なるズーム性能にとどまらず、非常に近い距離からでもクリアで精細な画像が得られます。
X100 Ultraの背面に搭載された3つのカメラレンズには、すべてZEISS T*コーティングが施されており、これによってフレアやゴーストといった画質の不具合を効果的に抑えています。
特に、メインカメラには業界初のGLCコーティングが採用されており、可視光における平均反射率は0.2%以下に抑えられています。
このコーティング技術により、撮影時の反射や映り込みを最小限にし、クリアで精細な画像が実現されています。
さらに、X100 Ultraのペリスコープカメラは、ZEISS APO認証を取得しており、色の再現性においても非常に高い精度を誇ります。
自然な色合いと鮮明なディテールを再現し、特に風景撮影やポートレート撮影において、よりリアルで美しい写真が得られます。
ナイトポートレートモードも強化されており、逆光や反射光といった難しい撮影シーンにおいても、光をうまくコントロールし、ポートレート写真の中に自然に溶け込ませることができます。
これにより、夜間の撮影でも美しいポートレートを撮影することが可能になり、特に夜景やイルミネーションとの組み合わせが魅力的です。
また、X100シリーズで導入された夕焼けや夕日に最適化されたアルゴリズムも引き続き搭載されています。
これにより、夕暮れ時の太陽の美しさをそのまま記録し、流れる雲や日暈の輝きを捉えることができます。
夕暮れ時の撮影は難易度が高く、光の加減や色合いの調整が求められますが、このアルゴリズムにより、非常に美しい夕焼けのシーンを簡単に撮影できるのが特徴です。
vivo X100 Ultraは、こうした高度なカメラ技術を駆使することで、日常的な撮影から特別なシーンに至るまで、幅広い状況に対応した高品質な写真・動画撮影を実現しています。
vivoは、Xiaomiが得意とするモノクロ写真の表現に影響を受け、X100 Ultraには新たに「vivo Black & White Color」モードが搭載されました。
この新しい撮影モードは、非常に細かなグレースケールの変化を捉えることができ、影のディテールやコントラストの再現性を高めることに成功しています。
vivoの幹部であるJia Jingdong氏は、「もしもTexture Colorモードが写真にエモーショナルな深みを与えるものであるなら、このBlack & White Colorモードは写真に物語性を加えることができる」とコメントしています。
彼の言葉からは、vivoが写真を単なる視覚的な美しさに留まらせず、見る人にストーリーを感じさせることを意図していることが伺えます。
この新しいモードは、モノクロ写真を単なる色の欠如ではなく、独自の感情や物語を表現する手段として進化させたものであり、vivoの写真技術がさらに洗練されていることを示しています。
個人的に非常に興味深い機能の一つが、「AI生成の四季ポートレートモード」です。
この機能は、撮影した被写体の背景をAIが自動的に生成し、その写真を四季ごとのシーンに変化させることができるというものです。
これにより、同じ写真が春、夏、秋、冬と、まるで時間が流れるかのように異なる季節感を持つ作品に仕上がります。
公式サイトに掲載されているサンプル写真を見ても、そのクオリティの高さに驚かされます。
さらに、X100 Ultraには他にも様々な撮影機能が搭載されています。
例えば、4Kシネマティックポートレート動画や、4K/120fpsのスローモーション動画、4K/60fps Dolby Vision動画など、映像表現も多彩です。
特に水中撮影機能については、vivoが緑かぶりや濁りなど、水中での課題を克服するために最適化されていると主張しており、その性能には信頼が置けそうです。
また、サードパーティ製のダイビングケースを使えば、最大40メートルの水深での撮影が可能です。これなら、海中の美しい風景も余すところなく撮影できるでしょう。
さらに、7,500円でカメラキットが付属するという点も、非常に魅力的です。
vivo X100 Ultraのスペック/価格/発売日
ディスプレイ | ・6.78インチ ・LTPO AMOLED ・1440 x 3200 / WQHD+ ・1-120Hz ・可変式リフレッシュレート対応 ・最大輝度3000nits ・HDR |
本体サイズ | ・164.1 x 75.6 x 9.2 mm ・229g |
SoC | ・Snapdragon 8 Gen 3 ・TSMC 4nm ・3.3GHz ・1x 3.3 GHz – Cortex-X4 ・3x 3.15 GHz – Cortex-A720 ・2x 2.96 GHz – Cortex-A720 ・2x 2.27 GHz – Cortex-A520 ・ARMv9.2-A ・キャッシュ12MB |
Antutu ver.10 | ・2,087,940点 |
GeekBench6 | ・シングルスコア 2,193点 ・マルチスコア 7,304点 |
バッテリー | ・5,500mAh ・有線80W / 無線50W |
メインカメラ | ・50.3MP ・LYT-900 ・1/0.98インチ ・ƒ/1.75 ・1.6µm ・4in1ビニング時3.2μm |
超広角カメラ | ・50MP ・LYT-600 ・1/1.953インチ ・f/2.2 ・0.8µm ・4in1ビニング時1.6μm |
望遠カメラ | ・200MP ・ISOCELL HP9 ・1/1.4インチ ・ƒ/2.67 ・0.56µm ・4in1ビニング時1.12μm |
メモリ/ストレージ | ・12GB+256GB ・16GB+512GB ・16GB+1,024GB |
価格 | 6,499CNY (140,650円) ※1CNY = 21.64円 |
発売日 | 2024年5月28日 |
どこで買える?
vivo X100 Ultraの購入先で迷っている方のために、個人輸入できるサイトをいくつか紹介します。
・Aliexpress / 最安15.6万円 / 輸入消費税なし
・タオバオ / 最安14万円+送料2,000円+税8,400円? / 合計15万円 / 輸入消費税あったりなかったり
・京東(ジンドン) / 最安14万円+送料2,800円+税8,400円 / 合計15.1万円 / 輸入消費税あり
vivo X100 Ultraの個人輸入に関して、購入先としてよく挙げられるサイトの一つがAliexpressです。
こちらは手軽に利用できるものの、価格が他のサイトに比べて高くなる傾向があります。
これは、主に転売業者によって販売されているためで、国内の直販価格と比較するとかなりの上乗せがされています。
また、発送が遅れることが多く、ストアによって対応が悪かったり、商品の梱包が不十分なこともあります。
とはいえ、Aliexpressには輸入消費税がほとんど発生しないというメリットがあります。
X100 Ultraのような高額商品であっても、税金の請求が来ることは少ないため、最終的なコストは他と大きく変わらないかもしれません。
しかし、vivoの公式出品がないため、品質や信頼性に対して多少の不安が残る点には注意が必要です。
次にタオバオです。ここではvivo公式の出品があり、公式価格の6499CNY(約14万円)で購入することが可能です。
送料も2,000円程度で済み、配送も迅速かつ梱包も比較的丁寧です。
しかし、タオバオでは輸入消費税が課されることがあり、商品代金の約6割に対して10%の税金がかかります。この場合、140,000円の商品の場合は8,400円の税金がかかります。
ただし、タオバオには「税金がかかるかかからないかは運次第」というギャンブル的要素があります。
前回X100 Proを購入した際には、税金の請求が来なかったケースもありました。今回も運が良ければ税金が免除されるかもしれません。
その場合、タオバオでの総コストは14.2万円ほどに抑えられる可能性があります。
最後に京東(ジンドン)ですが、ここはかつてvivo製品の日本への発送を一時停止していたため、確実に購入できるかは不透明です。
しかし、最近ではX100 Ultraを購入したという報告もあり、禁輸措置が解除された可能性もあります。
とはいえ、まだリスクが残っているため、現時点では慎重に検討する必要があります。
京東での購入が成功すれば、vivo公式の出品で適正価格かつ安心して購入できるという大きなメリットがありますが、配送問題が発生した場合は手間がかかる可能性があるため、注意が必要です。
全体的に、価格や安全性のバランスを考えると、タオバオが現時点では最もおすすめの選択肢です。
公式の出品があり、送料も比較的安く、輸入消費税がかかっても大きな損にはなりません。
運次第でさらにコストが下がる可能性がある点も魅力です。一方で、京東はリスクが伴いますが、今後配送状況が改善されれば有力な候補として考えられます。
参考 : www.vivo.com.cn