S23 Ultraのスペック・価格・発売日
OS | Android 13 |
CPU | Snapdragon 8 Gen 2 |
RAM/ROM | 8GB-12GB / 256GB-512GB-1024GB |
メモリ規格 | LPDDR5X / UFS 4.0 |
ディスプレイ | 6.8インチ / WQHD+ / LTPO AMOLED / 120Hz |
カメラ | 200MP / 12MP / 10MP / 10MP (広角/超広角/望遠/望遠) |
インカメラ | 12MP |
バッテリー / 充電速度 | 5000mAh / 45W |
生体認証 | 指紋認証 / 顔認証 |
重量 | 234g |
防水防塵規格 | IP68 |
対応バンド 5G | n1 / n2 / n3 / n5 / n7 / n8 / n20 / n28 / n38 / n40 / n41 / n66 / n77 / n78 |
対応バンド 4G | B1 / B2 / B3 / B4 / B5 / B7 / B8 / B12 / B13 / B14 / B17 / B18 / B19 / B20 / B26 / B28 / B32 / B38 / B39 / B40 / B41 / B66 |
対応バンド 3G | B1 / B2 / B4 / B5 / B6 / B8 / B19 |
Antutu | 1,200,000点 |
価格 | 154,000円~ |
発売日 | 2023年 2月15日 |
カメラはどれだけ進化した?
Galaxy S23 Ultraは200MP(広角)+12MP(超広角)+10MP(3X望遠)+10MP(10Xペリスコープ)のクアッド構成。
メインカメラにISOCELL HP2、超広角にIMX564、3X望遠にIMX754、10XペリスコープにIMX754をそれぞれ搭載しており、メインカメラ以外では大きなハードウェアの変更はありません。
(超広角はIMX563→IMX564へ。望遠カメラはS22 Ultraと全く同じ)
メインカメラから順番に、センサーサイズは1/1.3インチ・1/2.55インチ・1/3.52インチ・1/3.52インチ。
メインカメラのハードウェアは驚異的なスペックアップ
では、メインカメラのスペックについて詳しく見ていきましょう。
ISOCELL HP2は画素数200MP、16in1ピクセルビニングで12.5MPになります。
ピクセルサイズ0.6μm、ピクセルビニング時で2.4μmになり、これはS22 UltraのISOCELL HM3と同じ値です。
違いはAFで、HM3が108MPのうち0.7%(75万画素前後)しかAF画素が無かったのに対し、HP2はSuper QPDで全画素PDAFに対応しています。
また、FWC(飽和容量)も大きく上昇し、HM3の6000e-に対してHP2は9000e-です。
HM3は9in1ピクセルビニングの3Sumなので、実質的にFWCは18000e-しかありません。
一方、HP2は16in1ピクセルビニングの8Sum(たぶん)で、実質FWCは72000e-です。
FWCの拡大によって、写真がより高精細になるだけでなく、ダイナミックレンジも広くなります。
少し気になるのはHDRで、HP2はSmart-ISO Proだけしか対応していません。(Smart-ISO ProはHigh-ISOとLow-ISOを同時出力してHDR合成し、明部の白飛びと暗部の黒潰れをカバーする機能です。)
他のISOCELLイメージセンサーだと、短時間露光・中時間露光・長時間露光の3種類の写真を合成してダイナミックレンジを拡大するHDR機能「Staggered HDR」に対応していますが、HP2にはこれがありません。
Smart-ISO Proだけでどこまでの範囲をカバーできるのか不安ではあるものの、FWCが化け物なので何とかなる… と信じたいですね。
最後に50MPモードの強化についてです。HP2は4in1ピクセルビニング(50MPモード)でもHDRが利用でき、白飛び黒潰れを補正した写真を高解像度で生成します。
今までの50MPモードでHDRに対応しているイメージセンサーはおそらく存在しないため、HP2の50MP HDRはとても画期的と言えます。
低照度性能は微妙そう
S23 Ultraはナイトモード・ナイトポートレートなどが強化され、ノイズやフレアが少なく、よりナチュラルなボケ感を出せるとのこと。
また、Galaxyシリーズとしては初めて天体撮影モードを搭載し、数分間撮影した星の軌道を動画にしたり、50MP Expert RAWによる高解像度星空撮影もアピールしています。
マルチフレーム合成と新しいOISによって、低照度動画撮影性能も良くなったとか。
しかし、こういった説明はS22 Ultraの時にもされていました。
実際のところS22 Ultraの低照度性能はひどいもので、他社に比べてノイズが多くてディティールは悪く、とてもフラッグシップとは思えない出来栄えです。
発表会や公式サイトでは良いことしか言わないですから、カメラ性能を重視したい方は実機レビューを見てから買いましょう。
(提供を受けている人や大手メディアのレビューは微妙なので推奨しません。中国のzhihuやweiboが望ましいです。高画質作例を見たい場合はGSMArenaがおすすめです)
すでにいくつかのレビューが上がっていますが、低照度の作例はどれもノイズリダクションが強くかかりすぎていて、特に空のディティールはグチャグチャです。
地上ディティールは悪くはありませんが、他社に比べて勝てるかというと、そういうわけでもなく。
S23 Ultraの低照度性能には期待できなそうです。
ズームは相変わらず強いが懸念点も
S23 Ultraは20X以上の高倍率ズームがさらに強くなったようですが、それより下のズームにはあまり触れられていません。
実使用時において、20X以上の高倍率を使う場面は少なく、2X~15Xほどが多いはずです。
S23 Ultraは3.1X~9.9Xのデジタルズームを3X望遠カメラで補うしかないため、後半になればなるほど画質が悪くなるのは言うまでもありません。
また、3X望遠カメラはセンサーサイズが非常に小さいので、デジタルズームに強いとは到底思えません。(ペリスコープとの融合ズームや回折現象復元処理をしていればまだいけそうですが、それをSAMSUNGがやっているのかどうか。融合ズームの場合は合成跡が残らないようにうまく処理をしてほしい)
使用頻度が高いであろうズーム倍率において、S23 Ultraがどう対処してくるのかが気になるところですね。
参考 : semiconductor.samsung.com / www.gsmarena.com / www.galaxymobile.jp