iPhone 18 Pro、自社製通信モデムに切り替え予定か

Appleが2026年秋に投入予定のiPhone 18 Proシリーズにおいて、長年採用してきたQualcommの通信モデムを完全に排除し、自社開発の「C2モデム」に切り替えることが明らかになりました。
Bloombergの著名記者Mark Gurman氏による最新レポートで判明したこの情報は、Appleのハードウェア戦略における大きな転換点を示しています。
iPhoneの歴史を振り返れば、セルラー通信機能においてAppleは常にQualcommの技術に頼ってきました。
初代iPhoneから現行モデルに至るまで、多くの機種でQualcommのモデムチップが通信の心臓部として機能してきた経緯があります。
しかし、Appleは数年前から外部ベンダーへの依存度を下げる戦略を推進しています。
自社でチップを設計・製造することで、コスト削減だけでなく、ハードウェアとソフトウェアの統合を深めることができるのです。
実際、AppleはすでにプロセッサではA/Mシリーズチップで、グラフィックスではカスタムGPUで、この戦略を成功させてきました。
通信モデムの内製化は、この流れにおける最後の大きなピースと言えます。

第一世代C1モデムの試験導入
Appleの自社製モデムは、すでに市場に登場しています。
第一世代となる「C1モデム」は、廉価版として位置づけられるiPhone 16eに搭載されました。
このC1モデムは基本的なセルラー接続機能を提供しますが、Qualcommの最新モデムと比較すると性能面で劣っています。
特に問題となっているのが、5G mmWave(ミリ波)への非対応です。
5G mmWaveは都市部などの高密度エリアで超高速通信を実現する技術であり、アメリカをはじめとする一部市場では重要な機能として認識されています。
現状のC1モデムではこの機能が利用できないため、プロフェッショナルユーザーや通信速度を重視するユーザーには物足りない仕様となっています。
また、通信の安定性や電力効率の面でも、Qualcommの実績あるモデムには及んでいないという指摘があります。
iPhone 18 Proに搭載される第二世代C2モデム
2026年秋に発表される予定のiPhone 18 ProとiPhone 18 Pro Maxには、第二世代となる「C2モデム」が搭載される見込みです。
AppleはこのC2モデムにおいて、C1の課題を克服し、Qualcommモデムと同等、あるいはそれを上回る性能を実現する必要があります。
具体的には、5G mmWave対応が最優先課題となるでしょう。
都市部での超高速通信を実現できなければ、特にアメリカ市場でProモデルとしての価値を疑問視される可能性があります。
さらに、通信の安定性、接続速度、電力効率の面でもQualcommのSnapdragon X75やX80といった最新モデムに匹敵する水準が求められます。
Appleの技術陣には大きなプレッシャーがかかっていますが、同社のチップ設計能力を考えれば、この挑戦を成功させる可能性は十分にあります。
過去にIntelからモデム事業を買収し、優秀なエンジニアチームを獲得したことも、この取り組みを後押ししています。
注目すべき点は、Appleがすべてのモデルを一斉に自社モデムに切り替えるわけではないということです。
2026年秋の時点では、iPhone 18 ProとiPhone 18 Pro Maxのみが自社製C2モデムを搭載します。
一方で、iPhone 17シリーズは引き続き販売が継続される見込みで、これらのモデルはQualcommモデムを搭載しています。
さらに複雑なのが、ベースモデルとなるiPhone 18の扱いです。
複数のリーク情報によれば、標準版iPhone 18の発売は2027年まで延期される可能性が指摘されています。
また、iPhone 17eの後継機種も2027年に登場するかもしれません。
一方、現在「Air」モデルとして展開されている製品ラインは、販売不振により今後の展開が不透明な状況となっています。
iPhone 18 Airについても、発売の可否が疑問視されています。
このように、2026年から2027年にかけてのiPhoneラインナップは非常に複雑な構成になりそうです。
消費者の立場から見れば、2026年にはQualcommモデム搭載モデルと自社モデム搭載モデルが併存する形となり、選択肢は豊富に用意されることになります。
自社開発モデムがもたらすメリットとは何か
Appleが莫大な投資とリスクを負ってまで自社モデムの開発を進める理由は何でしょうか。
最も直接的なメリットはコスト削減です。
Qualcommへのライセンス料やチップ購入費用は膨大であり、これを自社生産に切り替えることで大幅なコスト削減が期待できます。
しかし、金銭的メリット以上に重要なのが、技術的な統合です。
自社でモデムを設計することで、プロセッサやOS、その他のハードウェアコンポーネントとの最適化を深いレベルで実現できます。
これにより、通信速度だけでなく、電力効率やユーザー体験の向上が期待できます。
例えば、5G通信時のバッテリー消費を最小限に抑えたり、通信とプロセッサの連携を最適化してレスポンスを向上させたりといった改善が可能になります。
さらに、製品の差別化という観点でも大きな意味があります。
現在、多くのスマートフォンメーカーがQualcommのモデムを使用しているため、通信性能での差別化は困難です。
自社モデムを持つことで、Appleは独自の通信機能や最適化を実現し、競合他社との明確な違いを生み出せる可能性があります。



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