Google Pixel 10シリーズ全機種のリーク情報まとめ
Google Pixel 10シリーズは、TSMC製3nmを採用したTensor G5チップの搭載、新たなAI機能とソフトウェア技術の向上など、いくつかの進化が予測されています。
発売時期は2025年8月頃が有力視され、価格は現行モデルと同程度になる可能性が高いと言われています。
また、Pixel 10シリーズの各モデルには「Frankel」「Blazer」「Mustang」「Rango」というコードネームが付与済み。
GSMAデータベースにはPixel 10(GLBW0, GL066)、Pixel 10 Pro(G4QUR, GN4F5)、Pixel 10 Pro XL(GUL82)、Pixel 10 Pro Fold(GU0NP)が登録されていることが確認されています。
これにより、Googleが正式な認証プロセスを進めていることが明らかになりました。
今回は、Google Pixel 10シリーズ全機種のリーク情報を1つの記事にまとめ、Pixel 9シリーズとどう変わっているのか、一緒に見て行きましょう!
※情報が無い機種については、本記事でも取り扱っていません

デザインの変更とディスプレイスペック
現行モデルのGoogle Pixel 9は、Pixel 6以来最も大胆なデザイン変更を導入しました。
これまでのPixelシリーズでは、横長のカメラバンプが側面フレームと一体化するデザインが象徴となっていましたが、Pixel 9ではその形状が大きく見直され、カメラバンプが独立した新しいデザイン言語が採用されています。
この変更によって、Pixelシリーズの外観は一新され、次世代のPixel 10においてもこのデザインが継続される見込みです。
これを裏付けるものとして、Pixel 10用のケース(下記画像)がリークされています。

リークされたケースを見てみると、Pixel 9シリーズと同じく独立したカメラバンプを採用していることがわかり、また、角の丸みもPixel 9シリーズとほとんど同じです。
このことから、Pixel 10シリーズのデザインは、基本的にはPixel 9シリーズと同様になる可能性が高いでしょう。
とはいえ、完全に同一なものになると目新しさが無いため、細かい部分で何かしら変更が加えられている見込みです。
ディスプレイに関しては、Pixel 9ではPixelシリーズ史上最も明るい3,000nitのパネルが採用され、視認性が大幅に向上しました。
また、新機能として「ウェットタッチ」が導入され、水滴が付いた状態でもスムーズに操作できる仕様となっています。
これは、雨の日や手が濡れている状況でも快適にスマートフォンを使用できるようにするための改良であり、多くのユーザーにとって利便性の向上につながるポイントとなっています。
これらの要素は次世代のPixel 10シリーズにも継続されると見られており、基本的な機能面では大きな変化はないと予測されています。
また、画面サイズや解像度の変更は行われないものの、PWM調光周波数の最適化やベゼルのさらなる薄型化などで改善が施される可能性があります。
TSMC製のTensor G5、性能は意外と微妙かも

Googleは、Tensorシリーズにおける現在の課題を解決するために、これまで製造を担当していたSAMSUNGとの提携を終了し、今後はTSMCによる製造に切り替えることを決定しました。
この変更は以前から予告されていた内容であり、次期Pixel 10シリーズに搭載される「Tensor G5」プロセッサは、TSMCの3nmプロセスで製造されることが確定しています。
SAMSUNGの3nmプロセスと比べ、TSMCの3nmプロセスは、特に性能と電力効率のバランスが良好であると評価されています。
このプロセスで製造されたチップは、消費電力を抑えつつ、高いパフォーマンスを発揮することが可能となります。
また、TSMCの3nmプロセスは安定性にも定評があり、歩留まりが高いことでも知られています。
歩留まりが高いことは、製造過程での不良品が少なく、企業にとってはコスト削減につながります。
そのため、TSMCは、特にAppleなどの大手企業向けに量産体制を早期に整えており、信頼性と実績の面でもSAMSUNGを上回っています。
そんなこんなで良いことばかりなTSMC製3nmですが、この技術を採用したTensor G5の実際のパフォーマンスについては、当初の期待に反して十分な成果が得られない可能性も指摘されています。
先日公開されたGeekBench 6のベンチマーク結果によれば、Tensor G5のシングルコアスコアは1,323、マルチコアスコアは4,004という結果でした。
このスコアは、Snapdragon 8 EliteやDimensity 9400、Apple A18 Proの半分以下となっており、比較的古いSnapdragon 8+ Gen 1よりもわずかに低いスコアに留まっています。
Tensor G5のCPUコア構成は、Cortex-X4を1つ搭載し、最大クロック速度は3.4 GHzです。
この3.4GHzという最高クロック速度は、Snapdragon 8 Eliteの最低クロック速度よりも低く、これがスコアに大きな影響を与えていることは明らかです。
さらに、Tensor G5には、2.86 GHzのCortex-A720コアが4つ、2.44 GHzのCortex-A520コアが2つ搭載されています。
このコア構成は前モデルのTensor G4とほぼ同一であり、A720が1つ増え、A520が1つ減ったという程度の変更にとどまります。
つまり、CPUコアが同じである限り、性能向上は期待できないと考えられます。
プロセスの変更により発熱の問題は改善されると予想されていますが、パフォーマンス面では大きな進展は望めないでしょう。
GeekBenchにはGPUに関する情報は含まれていませんが、過去のリーク情報によると、Tensor G5にはデュアルコアのDXT-48-1536 GPUが搭載され、1,100 MHzで動作する予定です。
このGPUはレイトレーシングやGPU仮想化をサポートし、グラフィック性能の向上が期待されますが、AI性能の向上については理論的には40%の改善が見込まれています。
しかし、実際のベンチマークでは14%程度の改善にとどまる可能性があり、より高度なAIアプリケーションや大型のデバイス内言語モデルへの対応には限界があると予想されています。
また、QualcommやMediaTek、AppleがAI技術の進展に力を入れている中、Tensor G5はその競争に遅れを取る可能性があり、Tensorシリーズへの批判は一層強まるかもしれません。
もし、このままパフォーマンスが低調な状態で発売されると、Pixel 10シリーズの売上にも悪影響を及ぼす恐れがあります。
総括すると、Tensor G5は日常的なタスクにおいては問題なくこなせる性能を持つものの、他のフラッグシップSoCに対する圧倒的な優位性は感じられません。
現時点では、Tensor G5を選ぶ理由はほとんどないと言っても過言ではありません。
ただし、現在公開されているGeekBenchのスコアはあくまでプロトタイプによるものに過ぎないため、最終的なモデルではより高いパフォーマンスを発揮する可能性があります。
とはいえ、中身のコア構成が今のまま変わらないのであれば、Tensor G5のパフォーマンスが大きく改善されることは難しいと思われます。

Tensor G5は関税によってコスト上昇の可能性
米国のドナルド・トランプ大統領は、台湾から輸入される半導体に最大100%の関税を課すと発言しました。
この発言は、マイアミで開催された共和党の政策会議において行われたもので、「近い将来、コンピューターチップ、半導体、医薬品などの海外生産に対し関税を課し、これらの重要な製品の生産を米国内に取り戻す」と述べています。
また、「米国企業は台湾に生産を移してしまった」とも発言しました。
実際にこの関税が適用された場合、多くの電子機器の価格に大きな影響を与え、当然のことながらPixel 10シリーズも打撃を受ける可能性があります。
以前、著名YouTuberのMarques Brownlee氏が行った「スマートフォンの部品コストについての分析」の中で、プロセッサがデバイス全体のコストの約40%を占める最も高価なコンポーネントであることが判明しました。
このため、もし台湾製の半導体に100%の関税が課されると、500ドルのスマートフォンは700ドルまで値上がりする可能性があります。
現時点では、この関税措置はまだ「検討段階」にありますが、トランプ大統領の発言や今後の政権の動向次第で、突然実施される可能性も否定できません。
もしこの関税が本当に導入された場合、Pixel 10シリーズの価格は一気に上昇し、売り上げは大幅に減少すると見られています。
カメラスペックはほぼ変わらず。しかしAI機能は増加

Pixel 10のカメラに関する情報はまだあまり多くありませんが、現時点での予測として、ハードウェア面で大きな変更はないと考えられています。
一方で、ソフトウェア面では、Pixel 10シリーズには新たなAI機能が搭載される予定です。
これらの機能は、撮影後の写真や動画をより直感的に編集することができるようになると言われています。
その中でも「生成AIを活用した直感的な動画編集機能」が導入されるとの噂があり、この機能によって、動画編集がより簡単に、そして迅速に行えるようになると期待されています。
Googleはすでに写真撮影機能にAI技術を組み込んでおり、この技術が動画撮影にも活用される予定です。
さらに、AIによる写真編集機能にもいくつかの新しいツールが導入されるとされています。1つは「Speak-to-Tweak (喋って編集)」という機能で、これはLLM(大規模言語モデル)ベースの編集ツールとして、ユーザーが話すことで写真を調整できるというものです。
この機能により、写真の編集がより簡単に、そしてユーザーの声を使って直感的に行えるようになることが期待されています。
もう1つの注目機能は「Sketch-to-Image (スケッチから画像へ)」で、これはユーザーが何かをスケッチすると、それをAIが画像として変換するというものです。
この技術は、SAMSUNGのGalaxy AI機能に似ているとされています。例えば、手書きのスケッチをAIがリアルな画像に変換することができるため、クリエイティブな作業にも役立ちます。
これにより、Pixel 10のカメラは、単なる写真撮影だけでなく、より創造的な編集作業にも対応できるようになると予想されています。
また、「Magic Mirror」という機能も登場する予定ですが、現在その詳細については明らかになっていません。
さらに、Pixel 10に搭載されるTensor G5チップは、Stable DiffusionベースのAIモデルをローカルで実行できる能力を持つとされています。
これにより、AIを活用した高度な処理が端末内で直接行えるため、デバイスの性能向上が期待されます。
例えば、画像生成や写真編集においても、クラウドに頼らずに、迅速かつ高精度な処理が可能となるでしょう。
また、Pixel 10シリーズで搭載されるTensor G5は4K 60fps HDRビデオの撮影が可能となることがわかっています。
発売日と価格

Google Pixel 10シリーズは既にGSMAのデータベースに登録され、発売に向けて準備を進めていることが明らかになりました。
この情報はSmartPrixによるもので、これまでコードネームのみが判明していたPixel 10シリーズの具体的なモデルナンバーが確認できます。
- Pixel 10: GLBW0 / GL066
- Pixel 10 Pro: G4QUR / GN4F5
- Pixel 10 XL: GUL82
- Pixel 10 Pro Fold: GU0NP
今回のGSMAデータベースへの登録を踏まえると、Pixel 10シリーズの正式発表は8月頃となる可能性が高いと考えられます。
過去のPixelシリーズの傾向でも、新モデルの型番が登録されてから約6か月後に発表されることが一般的であるため、今年も同様のスケジュールが想定されます。
Pixel 10シリーズの価格に関する具体的な情報は、現時点ではまだ明らかになっておりません。
海外メディアのAndroid Centralでは、Pixel 10シリーズの価格はPixel 9シリーズと同じになると予想しています。
しかしながら、Googleは徐々にPixelシリーズの値上げをしており、その流れを考えると、価格がさらに上昇する可能性も否定できません。
特に、2025年のPixel 10シリーズが新しいTSMC製のTensor G5チップを採用することを考慮すると、製造コストの増加が販売価格に影響を与えることも考えられます。
そのため、各モデルの価格が$50~$100程度上昇する可能性も十分に考えられます。
詳細については今後のリーク情報や公式発表を待つ必要がありますが、過去の傾向を踏まえれば、Pixel 10シリーズの価格は2024年モデルと同水準、もしくはやや高くなる可能性が高いと言えるでしょう。
参考として、昨年のPixel 9シリーズは以下のような価格設定で発売されました。
- Pixel 9: ¥128,900 ($799)
- Pixel 9 Pro: ¥159,900 ($999)
- Pixel 9 XL: ¥177,900 ($1,099)
- Pixel 9 Pro Fold: ¥257,500 ($1,799)
情報元 : store.google.com / www.androidpolice.com / www.androidauthority.com / www.androidcentral.com / m.winfuture.de



#Pixel10 #ピクセル10 #pixel10 発売日