【何が変わった?】Google Pixel 9 ProとPixel 8 Proを比較

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    Google Pixel 9 ProとPixel 8 Proを比較

    今年の夏、Googleは新しいフラッグシップモデルとして「Google Pixel 9 Pro」を発売しました。

    従来のProモデルとは異なり、今回のPixel 9 Proはコンパクトかつ高性能なスペックを詰め込んだモデルとして、大きな話題を集めました。

    この記事では、Pixel 9 ProとPixel 8 Proのデザイン、パフォーマンス、カメラの違いなどに注目し、この最新モデルを買う価値があるのかについて探っていきます。

    まずは、両機種の基本スペックと価格から見て行きましょう。

    スペックの中で特に大きく変わったのは、ディスプレイ・重量・SoC・超広角/望遠カメラのイメージセンサー・メモリ容量の5つに大別できます。

    ここからは、それぞれの変化についてより詳細に解説していきます。

    ディスプレイ

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    Google Pixel 9 ProとPixel 8 Proのディスプレイを比較すると、いくつかの改良点が見られます。

    大きな変更点としては、サイズ、解像度、輝度が挙げられます。

    まず、Pixel 9 Proのディスプレイサイズは6.3インチに縮小されました。

    Pixel 8 Proの6.7インチに比べてかなりコンパクトで、片手での操作性や持ちやすさが向上しています。

    解像度は1280 x 2856ピクセルで、Pixel 8 Proの1344 x 2992ピクセルよりもわずかに低くなりましたが、問題になるほどの違いではありません。

    リフレッシュレートは両モデルとも1Hzから120Hzまでの可変式をサポートしており、スクロールや動画視聴時の滑らかさを提供していますが、Pixel 9 Proでは輝度性能がさらに強化されています。

    ピーク輝度は3,000nitに達し、HDR時も2,000nitと、Pixel 8 Proの2,400nit/1,600nitを超え、屋外の直射日光下での視認性が向上しました。

    加えて、Pixel 9 Proでは画面占有率も87.6%とわずかに向上しています。

    重量

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    Pixel 9 Proのサイズと重量についても、Pixel 8 Proからの大きな変更点が確認できます。

    Pixel 9 Proの本体サイズは152.8 x 72 x 8.5mmで、重量は199gです。
    Pixel 8 Proの162.6 x 76.5 x 8.8mm、213gに比べて小型・軽量化されています。

    コンパクトなデザインにより片手での操作がより快適になり、ユーザーにとって扱いやすいスマートフォンへと進化しました。

    こうしたデザイン面での改良は、Pixel 9 Proがより多くのユーザーにフィットすることを意図したものと考えられます。

    ただ、このサイズ感では小さすぎるという方もいるはずです。

    そういった人のためには、より画面が大きいPixel 9 Pro XLを推奨します。

    SoC

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    Google Pixel 9 Proには、新たに「Tensor G4」が搭載されています。

    Tensor G4は、SAMSUNGの4nmプロセスで製造され、最大3.1GHzのクロック速度で稼働。

    内部のCPUには、1つのCortex-X4コア、3つのCortex-A720コア、4つのCortex-A520コアを搭載しています。

    一方、Pixel 8 Proは「Tensor G3」を搭載し、同じくSAMSUNGの4nmプロセスで製造され、クロック速度は3.4GHzに設定されています。

    Tensor G3は旧型のARMv9-Aアーキテクチャに基づいていますが、Tensor G4ではARMv9.2-Aに刷新。

    AnTuTuベンチマークスコアは、Pixel 9 Proが1,125,355点、Pixel 8 Proは1,152,535点を記録。

    なんと、Pixel 9 Proのほうが若干低いスコアを記録し、Pixel 8 Proに負けています。

    しかしながら、GeekBench6のスコアでは勝っており、これはベンチマークソフトによる処理の得意不得意の違いによるものと思われます。

    これはリーク段階でも言われていたことですが、Tensor G4のパフォーマンスはTensor G3からほとんど変わっておらず、このSoCに過度な期待はすべきではありません

    また、ライバルのApple A18 Pro、Snapdragon 8 Elite、Dimensity 9400などのSoCに対して全く対抗できない性能であるため、パフォーマンスを求める人はPixel 9 Proを買うべきではないことは明白です。

    カメラ

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    Pixel 9 ProとPixel 8 Proのカメラシステムを比較すると、全体的なカメラ性能に大きな違いはないものの、超広角カメラと望遠カメラのイメージセンサーに差が見られます。

    まず、超広角カメラについては、Pixel 9 Proは48MPのIMX858を搭載しており、1/2.55インチのセンサーサイズ、ƒ/1.7のレンズ、0.7µmのピクセルサイズです。

    一方、Pixel 8 Proは48MPのIMX787を搭載し、こちらは1/2.0インチのセンサーサイズを持ち、ƒ/1.9のレンズ、0.8µmのピクセルサイズで、若干の違いがあります。

    Pixel 8 Proのほうがセンサーサイズ大きく、ピクセルサイズも大きいですが、レンズはPixel 9 Proで若干明るいものに変わっています。

    どちらのほうが優れているのかの優劣をつけるのは難しいですが、ハードウェアだけ見るとPixel 9 Proは少しダウングレードしているように思います。

    望遠カメラは、Pixel 9 Proで48MPのIMX858に変わっている程度で、いずれも1/2.55インチのセンサーサイズ、ƒ/2.8のレンズ、0.7µmのピクセルサイズです。

    違いとなるのはAF性能で、IMX858が2×2 OCLによる全画素PDAFに対応しているのに比べ、Pixel 8 ProのGM5はSuperPDによるPDAFのみ対応です。

    全画素PDAFに比べてAF画素が限定的となるため、被写体にピントを合わせる速度/精度に違いが出る可能性が高いでしょう。

    メモリ(RAM)容量

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    Pixel 9 Proではメモリ容量が16GBに増加したことで、より重いアプリケーションやマルチタスクを処理する能力が向上しています。

    一方で、ストレージ規格は依然としてUFS3.1の旧型であり、他のフラッグシップが最新型のUFS4.0を搭載していることを考えると、Pixel 9 Proは時代に乗り遅れています。

    買う価値はある?

    Pixel 9 ProとPixel 8 Proを比較した場合、最新モデルには複数の改良が見受けられますが、Pixel 9 Proが圧倒的に優れた選択肢であるとは言えません

    Pixel 9 Proではディスプレイサイズが小さくなり、輝度も向上し、デザインや持ちやすさが改善されたものの、サイズの違いがユーザーにとって大きなメリットになるかは個人の好みによる部分が大きいです。

    カメラ性能に関しても、望遠カメラのAF性能が良くなっていることくらいしか、大きな違いがありません。

    前世代のPixel 8 Proでも非常に優れたカメラ性能を発揮するため、カメラだけではPixel 9 Proを選ぶ決定的な要因になるとは考えにくいです。

    SoC性能に目を向けてみても、Pixel 9 ProとPixel 8 Proのパフォーマンス差を体感できる人はほとんどいないでしょう。

    総合的に見て、Pixel 9 Proは確かに進化していますが、その進化がPixel 8 Proに対して大きなメリットとなるほどのギャップではありません。

    コンパクトフラッグシップが欲しい人にとっては悪い選択肢では無いとはいえ、”コンパクト” にこだわるなら、同じ価格帯のiPhone 16 Proのほうが圧倒的におすすめです。

    参考 : store.google.com / semiconductor.samsung.com / www.apple.com / nanoreview.net

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